the 比較級+S+V…, the 比較級+ S+V~
the 比較級 S+V, + the 比較級S+Vは、
日本語に訳す時は、
「~すればするほど・・・」
「~すればそれだけますます・・・」
のように訳しますね。
高校生の英文添削をしていますと、この〈the 比較級+S+V…, the 比較級+ S+V~〉を非常によく見かけます。
そして、9割くらいの生徒さんが間違えて使っています。
まず、〈the 比較級+S+V…, the 比較級+ S+V~〉の説明の前に、1つ伝えたいことがあります。
使いこなせない構文を使って間違えるくらいなら、表現を変えましょう。
この〈the 比較級+S+V…, the 比較級+ S+V~〉は、as を使って言い変えることが出来ます。
The older we grow, the weaker our memory becomes.
年をとればとるほど、記憶力は衰えます。
=As we grow older, our memory becomes weaker.
「~につれて」を意味する as 節は、比較級などを用いて「経過」を表し、主節には「比較級」を伴うことが多いです。
as 節に比較級を使わず「経過」を表す例です。
As time goes by, our relationship will become better.
時が経つにつれて、我々の関係はよくなるでしょう。
さて、本題です。まずは、
er型の変化をする形容詞/副詞
The older he grew, the happier he became.
彼は年をとればとるほど、幸せになった。
①元の文は次の2つの文から成ります。
He grew old. He became happy.
②それぞれを比較級にします。
He grew older. He became happier.
③比較級に the をつけます。
He grew the older. He became the happier. *この状態では、非文法的な英文です。
④あとは、それぞれ the + 比較級 を文頭に移動させます。 すると自然に、主語+動詞が残りますね。コンマで2つの文をつなげます。
= The older he grew, the happier he became.
The older he grew, が従属節で、the happier he became が主節です。従属節と主節の間にコンマを忘れずに付けましょう。
ここから more を使った表現について説明します。
more には3パターンの用法があります。
パターン1
more 型の形容詞/副詞です。
〈The more + 形容詞/副詞 + SV, the more + 形容詞/副詞 + SV .〉
添削をしてますと、 the more と 形容詞/副詞を離してしまう英文をよく見かけます。気をつけましょう。
The more intricate agricultural machinery became, the more efficient farming became.
農業機械が複雑になればなるほど、農業はもっと効率的になった。
①元の文です。
Agricultural machinery became intricate. Farming became efficient.
②intricate も efficient も more型なので それぞれに more をつけます。
Agricultural machinery became more intricate. Farming became more efficient.
あとは、上記③④と同じです。
③Agricultural machinery became the more intricate. Farming became the more efficient.*この状態では、非文法的な英文です。
④The more intricate agricultural machinery became, the more efficient farming became.
パターン2
形容詞 many, much の比較級の more です 。
形容詞は名詞を修飾します。〈more + 名詞〉 で使います。
可算名詞の複数形を修飾する many と 不可算名詞を修飾する much
The more products they sell, the more money they make.
①They sell many products. They make much money.
(*ちなみに、many や much を肯定文で目的語を修飾するのは堅い表現です。They sell a large number of products. They make a lot of money. の方が自然です。)
②それぞれ、many と much を比較級にします。
They sell more products. They make more money.
③比較級に the をつけます。
They sell the more products. They make the more money. *この状態では、非文法的な英文です。
④ the more + 名詞を文頭に置きます。*ここで、the more と 名詞を離さないようにしましょう。
The more products they sell, the more money they make.
パターン3
最後に動詞を修飾する副詞 more です。「もっと」という意味です。
The more I study, the more I know.
学べば学ぶほど、知識が増える。
① I study more. I know more.
②既に、比較級の形です。
③I study the more. I know the more. *この状態では、非文法的な英文です。
④The more I study, the more I know.
ここまで説明してきた〈the 比較級+S+V…, the 比較級+ S+V~〉は、進行相ではなく、単純時制や完了形 のほうが自然です。
では、これまでに説明してきた、比較級の型は、組み合わせて使えます。
パターン3 の more と、パターン1の more
The more I thought about the math problem, the more curious about it I became.
その数学の問題を考えれば考えるほど、ますます興味がわいた。
more は「よりいっそう、もっと(多く)」という意味ですが、その逆は less や fewer を使います。これについては、また、改めて投稿しますね。